『壱拾五』


















 「やれやれ」

カレイドはため息まじりに呟いた。まるで厄介な物事に巻き込まれてしまったものだ、とで も言いたそうな色が混じっていた。彼の顔がさらにそれを物語っている。サングラスの下の エメラルド・グリーンの目は伺えないが顔の動きがそれを表現していた。

「私達三人はこの建物の主に用があってここまで来たのです。貴方達を始末しろなんて命 令は出てませんよ」

ライツァーは口の端を吊り上げて笑みを浮かべた。

「だったらどうしたって言うんだ?」
「その手を下げて下さい」
「下げなかったら?」

カレイドの背後でユーラがナイフを強く握り締めた。

「私の持つ拳銃の銃口が火を吹く事になります」
「やってみるがいいさ」

ライツァーの笑みは決して消えなかった。焔が腰に両手を当てて飽きれたように顔をしか めた。
 巨大組織≪シュバルツバルト≫から、三人のエージェントが奇妙な建物へと送られた。そ の建物はいわゆる塔のような形をしている。地面から突き出た長細い棒状のような建物が 遥か上空へ向かって突き出ているのである。しかし、その建物は非常に奇妙なのだ。その 所以は目にすれば視覚としてハッキリ確認する事が出来る。通常、塔と呼ばれる建物は 空に向かうに従い細くなってゆく。先の重さに耐えられるように、下部は太く、しっかりと地面 に立たねばならない。しかし奇妙な塔は非常識な事に、空に向かうに従い太くなっていた。
 三人のエージェントとは【False truth】のカレイド・キリク、【Shadow usage】のユーラ・バ レンティン、焔だった。彼らは≪シュバルツバルト≫の主からの勅命でここまでやってきた のだ。相対しているのはライツァーと、彼の持つ刀―月影―と、そして……

「やめておきますよ。後ろからスッパリと斬られてしまったらたまりませんから」
「賢明だ」

カレイドはゆっくりと拳銃を下げた。それからライツァーもカレイドの頭に向けた手を下げ、カ レイドの首筋に当てられた巨大な鎌も下げられた。

「いつから、ええっと……、そうそう、ゲーデとライツァーは手を組んじゃったの?」

それぞれの武器が下げられた後、ユーラが好奇心旺盛だと言わんばかりな表情を見せな がら月影に問いかけた。

『……』

しかし月影はその問いに答えない。

「前々からの知り合いだったんだよ」
「ふぅん」

変わりに答えたのはライツァーだった。焔はその問いに眉をひそめたが、カレイドとゲーデ は我関せずといった様子で奇妙な塔を見上げている。少しばかりの沈黙を迎えた後、焔が 口を開いた。

「お前等はここに何の用だったんだ? ただ散歩でココに来ました、なんて事はあるわけな いよな?」
「同じさ」

ライツァーは高くそびえ立つ塔を見上げた。その視線は塔の頂上を探しているが、そこは 塔の真下からでは見る事は不可能だった。

「だったらさっさと入ってさっさと用事とやらを住ませちまおうぜ。こんなんじゃ、いつ喧嘩が 始まってもおかしくないだろう? もっとも、アタシはそれでもいいけどな」
「無用な喧嘩は避けたいですね」

焔の言葉に賛同するカレイドの言葉に、焔は鼻で笑った。「何善人ぶってんだ、コイツは」 そんな意図が込められた物だったが、カレイドは全く表情を変えなかった。グラサンの奥で はどんな目つきだかは誰もわからないが。

「じゃあさ、入っちゃおうよ」

ユーラがのその言葉と同時に、ゲーデが扉を押した。塔の大きさの割りには、あまり大きく はない扉だった。扉は意外にもゆっくりと、音を立てて開きだした。その音は古びた木製の ドアが風で開閉するような音で、ずいぶんと長い間使われていないようだった。

「アーギスさんだと、腰を屈めないと入れなさそうですね」

カレイドはそんな冗談を呟きながら扉の向こうに入って行った。ゲーデは既に塔の中に入 っている。続いてユーラ、焔が順に入った。焔は入る直前にライツァーと月影をゆっくりと見 据えた。しばらくの間、焔はそうしていた。しかし、まるでライツァーと月影の事を見る事に 飽きたかのように身を翻して塔の中へと入って行った。

『昔からの知り合いだなんてよく言えたものだな』
「僕は前々から、と言ったんだ。それに間違ってはいないじゃないか」

月影はそれ以上何も言わなかった。ライツァーは満足したような表情を見せ、ゆっくりと塔 の中へと足を踏み入れた。


























 「面白い仕掛けだ。うん、実に面白い」

ライツァーは辺りを見渡しながら言った。その手には月影が握られてはいない。そこは大き なホールのような場所だった。正面には巨大な階段があり、10数段上った後で左右に別 れている。部屋の側面には石増が2体ずつ立たされている。そしてライツァーの背後には 塔の割りにはそれほど大きくはない扉だった。今は閉まっている。ライツァーの周りには誰 もいない。何かが潜んでいる気配さえなければ、一切の音もなかった。

「僕のすぐ前に入った人達は一人もいない。僕が持っていた月影さえもない」

まるで誰かに語りかけているような喋り方だった。

「これは何だろう。幻覚かな? それとも別の何かかな? きっと後者だろうね」

ライツァーはゆっくりと階段を上り始めた。一歩一歩、噛み締めるようにして。
 黒い影がライツァーの背後に迫ってきたのはその時だった。滑るような速さで階段を昇り ながらライツァーへと突進してゆく。それも無音だった。黒い影は右腕を大きく横に開き、そ の鋭い爪のついた指を確認するように開閉させた。そして、空を薙いだ。鋭い爪はライツァ ーを捉える事は出来なかった。ただただ、空を切り裂いただけだった。黒い影は驚いて首 を左右に振ってライツァーを探す。しかし、彼にはライツァーの姿を確認する事が出来なか った。

「ワーウルフか」

 黒い影、人の姿をしている狼、ワーウルフの背後でライツァーは言った。その手はワーウル フの首を締め上げていた。

「ヴリココラカスとワーウルフ。館の主とその従者」

 ライツァーはワーウルフの首をギリギリと締め上げている。ワーウルフは苦しそうにもがい ていた。

「客人が多いな……」

 ライツァーはワーウルフの首を両手で締め上げながらチラリと背後を見遣った。そこには無 数の影が潜んでいた。全て、人のようで人ではない姿だった。

「ああ、客人は僕だったね。ならばこれは、丁重なおもてなしといったところかな?」

ライツァーは首を締め上げていたワーウルフを階段の下へと転がし、無数の影を全て見据 えながら、口の端を吊り上げて薄気味悪い笑みを作った。






























 ドンドンドン、と立て続けに小太鼓を叩いたような、乾いた音が3回鳴らされた。そして3つ の穴が出来た。それぞれ、的確なポイントに。階段の中央から転げ落ちたのは額に穴を空 けたワーウルフ。宙で回転するようにしてから地面に倒れ込んだ、喉に穴を空けたのはヴァ ンパイア。片足を吹き飛ばされて地を舐めるように倒れ込んだのは、これまたワーウルフ だった。
 たった一瞬で、仲間が葬りさられた。その一瞬の出来事に一同は困惑し、戸惑った。その 戸惑いの隙をつき、再び銃口が火を吹く。階段の手すりから心の蔵を撃ち砕かれて落ちる ワーウルフ。額と喉の二つに穴を空けられて倒れ込むヴァンパイア。

「なんで皆さんはこんなに便利な物を使わないんでしょうね」

その言葉は独り言なのか、それともワーウルフやヴァンパイア達に向かって発せられた物 なのか。それを知る者はその言葉を告げた本人、カレイド以外にはいない。カレイドはそれ でも満足気に一人肯くと二つの拳銃を横に構えた。
 ワーウルフとヴァンパイア―もっとも、それは純血ではなく、時間の経っていないヴリコラ カス達ばかりだったが―一同はようやく動きを再開させた。あの飛び道具の前で立ち止ま る事は死を意味する。兎に角近づかなければならない。
 しかし、カレイドは冷静だった。一番近くにいる者から、撃ち抜いていた。それもより効率 的に、きちんとそれぞれの弱点目掛けて。再生能力を持つヴァンパイア達は喉や心臓を 狙い―彼らは未だに時を経ていないヴリコラカだった。弱点の喉以外にも、脳や心臓を砕 かれるだけで死に至っている。それももちろんカレイドは見抜いていた―再生能力を持た ないが、身体能力の高いワーウルフ達は足や心臓、額、喉を狙っていた。そしてそれらは ほぼ正確に撃ちぬかれていた。
 そのサングラスの奥で、カレイドはどんな表情を浮かべているのだろうか。今行なわれて いる、『奇妙な塔の客人へのおもてなし』は、残虐なショーへと変わっていた。数多くの【un familiar】の死体が折り重なってゆく中、カレイドには傷一つついていない。カレイドの変わっ た事と言えば黒いスーツに返り血が付着しただけだった。
 偶然か、それともその【unfamiliar】としての実力か。一匹のワーウルフがカレイドの懐に 潜り込む事に成功した。さすがのカレイドにも、数多く、群がってやってくる【unfamiliar】に 対処しきれなかったようだった。ワーウルフは鋭い爪をカレイドの頬に向けて横合いから 繰り出した。カレイドは近づいたワーウルフに気付いていない様子だった。明かに他のワ ーウルフやヴァンパイア達に銃口は向けられている。しかし、ワーウルフの爪は止められ た。カレイドの拳銃の銃口が、ワーウルフの掌を止めていたのだ。もちろんカレイドは未だ に他を向いたままだ。すぐ横から襲われた事など気付いた様子も未だに無い。右手の拳銃 は迫り来る【unfamiliar】達を撃ち抜いている。しかし左手に握られている拳銃がワーウルフ の掌の動きを妨げた。
 一瞬、接近する事に成功したワーウルフとカレイドの時が止まった。それは両者にしか感 ずる事の出来ない次元の感覚だった。ワーウルフは慌てて手を引き、体制を整えようと思 っただろう。時既に遅し。ワーウルフの腕の中を銃弾が駆け抜けた。掌から肩まで一直線 に銃弾は貫通していった。ワーウルフはその激痛に叫びをあげた。そして、その叫びは断 末魔の叫びとなり、額に穴を空けられ、倒れ込んだ。
 カレイドのショーは続いた。【unfamiliar】の群れはまるで底を知らない井戸から沸き上が る水のようだった。何処からとも無くやってきては、カレイドの銃弾によって崩れてゆく。す ぐにでも血の海が出来そうだった。
 しかし、それはついに終曲を迎える事になった。
 カチリという音がそれを告げた。

「皆さんが使わない理由って、もしかしてコレですかね」

カレイドは弾の無くなった拳銃を捨てた。そして未だ数多く存在する【unfamiliar】を見渡し、 ため息をついた。それからゆっくりとサングラスを外した。その目には疲労の色など全くな かった。


























 ヴァンパイアは股の間から頭へと、丁度体の中心線を沿って二つになった。これでは再生 どころではない。一瞬で絶命したヴァンパイアの上から、ワーウルフが飛び掛る。焔は大き な斧の重さを感じないのか、振りきったばかりのはずの斧をすぐに構え直し、宙でワーウル フを叩き落した。否、切り落した。

「……にしても、全員どこ行っちまったんだあ?」

横合いから飛び込んできたワーウルフの攻撃を避け、たたらを踏んでいるところを横から 切り裂いた。焔はキョロキョロと辺りを伺いながら、【unfamiliar】を斬り刻んでいた。数多く の【unfamiliar】など焔にとっては何の苦行ではないらしい。全くの余裕を持ちながら数多く の敵に対処していた。
 焔の攻撃はカレイドとは違い、精密さを帯びてはいなかった。逆に、豪快な一撃で相手を 粉砕している。そう、それは倒すというよりは粉砕という言葉のほうが似合っている。そして ヴァンパイア達の再生能力はそれに対して全くの無力だった。あまりの傷の大きさに、彼 らは瞬時にして絶命してしまっているのだ。これではさすがのヴァンパイア達も、焔にとっ てはただの身体能力の高い人間と同じだった。
 それならばワーウルフのほうが恐ろしい。しかしこれもまた、焔にとっては問題ではなか った。ワーウルフの個々のもつ、恐ろしい程の身体能力の高さ。その脚力は野をかける動 物以上、そしてその跳躍力、腕力、嗅覚、聴力、全てが並々ならぬ物ばかりだった。しかし 、それは普通の人間と比べてだ。焔にはワーウルフの五感や身体能力の高さなど赤子の ような物だった。彼女のその五感はワーウルフではとても感ずる事の出来ない音を聞き、 嗅ぎ、見、感じる。ワーウルフが視覚で捉えきれない程の疾走をし、見上げるほどの高さ まで跳躍する。ワーウルフが束になっても敵うはずもなかった。つまり、それはヴァンパイ アの場合はさらに酷い。
 【the beast】それが≪シュバルツバルト≫が名付けた焔の能力名だった。いや、それが 能力と呼べる物かどうか、彼らにもわからない。名付け親がわからないのだから、焔には 全く予想がつかなかった。さらに付け加えると、彼女はそれを能力として見ていない。これ が人としての、焔という個々の人としての潜在能力だと思っている。自分にはそういった 【力】を持っているのだ、と。それがどれほどまでに能力との違いが明白になっているのか 、誰にもわからない。もちろん、彼女自信にも。

「いったい、何匹いるのかねえ」

【the beast】は口ではそう言いながら、嬉々の表情でワーウルフを切り裂き、ヴァンパイア を二つにした。





























 「……幻想? いや、幻術?」

ゲーデは首を一度だけ傾げてホールを見回した。自分が一番先にこの塔に入ったのはわ かるが、何故他の人達を見かけないのだろうか。まさか、入る事を辞めたなんてあるまい。 それに、自分に対して明かな敵意を剥き出しにして襲いかかってきた奴らは一体何なの か。ゲーデは表情から読み取れないにしろ、少なくとも困惑していた。その奴らは今は死 体となって無数に転がっている。
 ゲーデは階段を上り始めた。その先に何かがある。彼女はそう確信していた。根拠は全 くないが彼女にはハッキリと感じられた。そしてそれは確信という言葉が良く似合っている。
 再びワーウルフとヴァンパイア達がゲーデの前に現れた。しかしゲーデは全く臆せず、む しろ堂々としたまま階段を上りつづけている。怖気づいたのはむしろ【unfamiliar】達だった。 彼らの間に一瞬のざわめきが生じた。そしてそのざわめきが終わる頃、ゲーデの姿は消え ていた。いや、彼女の姿が消えていたからざわめきが消えたのだろう。

「あなた達は明かに私に対して敵意を抱いている。それは間違いないわね?」

ゲーデは巨大な鎌を一匹のヴァンパイアの背後から、そのヴァンパイアの喉元に当てた。 ゲーデは瞬時の内にヴァンパイアやワーウルフ達の群れの中心にいた。刃部がヴァンパ イアの薄い皮膚を薄っすらと傷付け、赤い血の雫が鎌を伝って地面に落ちた。ヴァンパイア は硬直したまま、目を見開いて震えていた。

「間違いないわね?」

 彼女のその言葉が引き金となった。【unfamiliar】達は自分達の中心にいるゲーデへと次 々に攻撃を始めた。

「幻想だろうと、幻術だろうと……」

ゲーデは【unfamiliar】達の攻撃を受けていなかった。しかしゲーデの身体は群れの中にあ る。ゲーデの言葉は他の場所から発せられていた。【unfamiliar】達はその不可思議な現象 には気付かずに、自分達の中心にいる人物に攻撃をしていた。爪で裂き、噛み突き、殴り、 蹴る。

「……私には問題無い」

ゲーデは黒い塊になっていた。【unfamiliar】達はその有り得ない事実に気付き、そして驚い た。攻撃を止め、黒い塊の様子を見る。黒い塊は丸みを帯びていたが、決して円ではなか った。そして、蠢いていた。

「目の前にある虚像を全て破壊するだけ」

ゲーデがどこからか告げた時、黒い塊が始動した。黒い塊から無数の触手が伸び、【unfa miliar】の体のあちこちに巻きついた。そして一匹ずつ自分の体へと引きずり始めた。【unfa miliar】はゆっくりと黒い塊の中へと捕り込まれていった。その動きが始まり、終わるまでも の時間は些細な時間だった。ほんの10数秒といったところだろう。しかしたったそれだけの 時間だけで【unfamiliar】達の姿は消えていた。黒い塊も消えていた。残ったのはホールの 中心で天井を見上げるゲーデただ一人だった。




























 「ふーん。それじゃ、アンタみたいに、一応は他のヤツラより強いのが、各自それぞれいる んだ」

10数匹の死体の上で、ユーラは言った。その手が握るナイフは真っ赤な血で鈍く光ってい る。

「えっと。私達は皆、別々の場所に≪飛ばされた≫んでしょ? そんでそこにアンタみたい なのがそれぞれ行った、と」
『我は主の守護者。その勤めを奉仕する者』

 巨大な骸骨のような生物がユーラの問いにゆっくりと答えた。彼の姿はユーラに悪魔を想 像させた。白と灰色の入り混じった骨が無数に存在し、四肢までもが骨で出来ている。顔 はケルベロスのように口が突きだし、鋭利な牙が覗いている。頭蓋骨の頂点には何本か の骨のような物が見られる。そして背中からは巨大な、二枚の翼が存在していた。

「そう、主ね。私達はその主とやらに会いたいのだけど、駄目なの?」

ユーラはあくまで冷静に、巨大な髑髏の悪魔に問いかけた。

『ならん』

髑髏の悪魔の答えはシンプルだった。髑髏の悪魔は巨大な二枚の翼を広げ、震わせ、羽 ばたいた。豪風がユーラを襲った。ユーラは顔の前に腕をかざして風に耐えながら髑髏の 悪魔を睨んだ。
 髑髏の翼に羽は無い。存在するのは骨だけだ。それがどうして風を作りだせるのか、ユ ーラには全く信じられない事だった。それに髑髏の悪魔には器官という物が存在していな い。骨だけで構成されている体なのにも関わらず、彼には視覚があり、嗅覚があり、聴覚 があり、言葉を話し、そして運動のエネルギーを生み出す事も出来た。

「じゃあ、私達はどうしたらいい?」
『娘。貴様はまだ若い。引き返せ』
「嫌だと言ったら?」

ユーラはナイフを握る手に力を込めた。

『引き返せ』

 ユーラは黙った。そして相手の強大な力を感じとる事が出来た。始めて見る【unfamiliar】。い や、もしかすると【unfamiliar】では無いのかもしれない。どんな存在かもわからず、本当に 生物なのかさえ疑わしい。しかしこれだけはユーラにわかった。目の前の髑髏の悪魔は自 分よりも遥かに強く、おぞましい存在だと言う事に。これはキリングマシーン(殺人機械)と して育てられてきたユーラの感覚が自分自信に訴えかけていた。目の前の強大な敵に対 して赤信号を告げているのだった。

「嘗めないでくれる? 私だってエージェントの一人なんだから!」

ユーラは悪魔に向かって、そして自分自信に向かって力強く言った。















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